私が家を買った理由って何だろう？自問自答してみた結果、私が出した答え

シングルマザーの私が中古一戸建てを購入し、住み始めてから早くも半年が経過しました。

家を買う時は落ち着いて考えたことがなかったけれど、引越しのバタバタを終えひと息ついたときに、「なぜ私は家を買ったのだろう？」と自問自答することが度々あります。

あなたは、これから家を買おうと思っている方ですか？

それとも、私と同じく家を買ったけれど、なぜか悶々とすることがあって、家を買ったことに対して疑問を持っている方でしょうか？

人生で家は切っても切れない関係だからこそ、ここで自分が家を買ったことに対して、自分の心に問いかけながら聞いてみようと思ったのです。

家庭環境に恵まれなかった幼少時代

私が小学生のとき、父親は深夜の食品配達ドライバー、母は専業主婦。2つ年上の兄は、小学校のときに近所の悪い友だちにいじめられていました。

同級生にいじめられていた兄は、ストレスのはけ口として、母に家庭内暴力をするようになりました。母は兄に殴られ続け、捕まれた二の腕は紫色に腫れ上がっていました。

昼夜逆転する生活を送る父からの援助は期待できなかった母は、兄からの暴力に対し静止することなく全て受けとめていたのです。

見かねた私は「お兄ちゃん、お母さんを殴るのはやめて！」と、母を殴る兄の腕を静止したら、私も殴られました。それ以来、私は兄が怖くて何も言えなくなってしまったのです。

小学生の私は、母を殴る兄を静かに見て過ごしました。食事はこたつテーブルに一人で座り、テレビを前に何もしゃべらず過ごしていたのです。

近所の家でご飯を食べることに

小学5年生のとき、学校から帰った私は母親にこう告げられました。

「麻衣、あなたは今日から近所の家で食べてきなさい」

兄の家庭内暴力の矛先が私に向かいそうになっていることを危惧した母は、近所に住む人に兄のことを相談し、夕飯OKにしてもらったそうです。

母に告げられて以来、私はランドセルを背負ったまま、近所の家に行く日々が続きました。近所の家は6人と大家族で、掘りごたつに座り、晩ごはんをいただくことになったのです。

近所の家がとてもうらやましかった

学校帰りにご近所に寄って夕食を食べ、宿題を終わらせてから自宅に帰るという生活が続きました。

近所の家では毎日のように家族全員が集まり、たくさんのおかずが食卓に並んでいました。それを見て「いいなぁ、毎日こんなにたくさんのおかずが出てきて」と、すごくうらやましかったのを覚えています。

食卓を囲んでいるときの笑顔。

温かそうなおかずの数々。

いや、本当にうらやましかった！

その頃から家に対する憧れがとても強くなっていき、「いつしか自分だけのお城が欲しいな」と思うようになっていったのです。

家を買った最大の理由

もうおわかりでしょうか？

私が家を買った最大の理由、それは、温かいご近所の家を見ていたら、心底うらやましくなって欲しくなってしまったからです。

子どもの頃に兄の家庭内暴力で自分の家に帰ることができず、精神的にも孤独を感じていたのかもしれません。人一倍、家庭に対する憧れが強い人に育っていました。

しかし、こんな理由では、他の人をうらやましく思い、ただ他人に流されて購入したと思われてしまうかもしれません。

そこで、自分自身は「なぜ家が欲しいのか」を自分に問いかけることを繰り返してきました。

「いつしか温かいテーブルを家族で囲んで、楽しく幸せに暮らしたい」

「自分だけのお城を持ち、縁側に腰かけながらゆっくりと老後まで過ごしたい」

これが、私がずっと家に対して持っていた思いでした。

賃貸ではなく、ずっとその地に根付いた暮らしを送りたかったというのもあります。

自分自身に問いかけてみた結果、自分は家を買うことが精神安定薬になるのだと「答え」がわかったのです。

結婚して子ども2人に恵まれ、家を購入し、引越し後はニトリでダイニングテーブルを買いに走りました。家族4人で食卓を囲んだときは「やっと夢がかなった！」と、感動のあまり泣いてしまったほどです。

家に対する憧れは、子どもの頃からずっと温めてきたものでした。

家を買って良かったのか？

子どものころからの憧れが実現した今、家を買って本当に良かったと思えているのでしょうか？

答えは、YES　です。

家を買ってめちゃくちゃ良かったと思っています。

家を所有していることで安心感が断然違いますし、一戸建てですと子どもがどんなにドタバタと暴れても、下の階の人にご迷惑かけることがありません。

好きなようにリフォームできますし、住宅ローンを完済すれば、リフォーム費用だけで家を維持できます。

大きな風呂にもゆったりと入れますし、個々の部屋も持てたことで、家族同士で心にゆとりを持てています。

自分だけのお城を持ったという安心感が活力となり、生きている実感を持てることが不思議でなりません。

家を買う理由を明確にしておこう

もし、あなたがこれから家を買おうとしていて、なぜ家を買おうと思っているのか悶々と悩んでいるとしたら、買う前になぜ自分は家がほしいのか、明確な理由を自分に考えてみましょう。

自分の心の中に問いかけ、じっくりと聞いてみることが大切です。

ただ、周りが買うと言うから欲しいと思っているのか。

大人になったら家を買うことで「一人前」と、親に言われたから買おうと思っているのか。

家を買うことは当たり前という常識を、まずは取っ払ってみましょう。

私が家を買った理由なんて、子どものころのトラウマに近い経験ですからね笑。

何となく欲しいからとか、強い憧れだけで身の丈以上の家を買うと、多額の住宅ローンに悩まされて、将来破綻の道まっしぐらです。

どうしても家が欲しいと思っても、「なぜ自分は家が欲しいと思っているのだろう」と、深呼吸しながら一度冷静になって考えてみてくださいね。

一度で考えられなかったら、後日落ち着いたときに再度考えてみる。それでも思い浮かばなかったら、無理して家を買う必要なんてありません。

あなたは本当に家が欲しいですか？

それとも周囲に流されているだけですか？

すべてはあなたの気持ち一つです。

買うなら買うなりの理由と覚悟が必要です。

買ってから後悔しないためにも、あなたが家を買う理由をぜひここで考えてみてくださいね。